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そんなこんなで運動はあまりできないけど、祖母のお気に入りの知的な少女としてあたしは育った。
二か月に一度やってくる『おしょくじかい』には白いタイツにワンピースといった小公女のような格好をさせられて
まるで面接官のような親戚一同に囲まれて、お行儀よく食事をし、お行儀よく質問に答え、お行儀よく笑った。
父も母もそんなあたしを満足げに眺めていた。
あかりの将来が楽しみね
よく2人がそんな会話をしてるのを、何食わぬ顔をして読書をしながら聞いていた。
親たちはいつもあたしに語りかけるではなく、まるでテレビを見て話すようにあたしのことを二人で話していた。
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