序章

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でももうあたしも、勝手に過ぎていく時間のせいで、あんなにあたしたちが毛嫌いしてた大人になっちゃった。 スーツ着て会社に行って、愛想笑い浮かべてどーでもいいくだらない世間話して過ごしてる。 こんな会話なんてただの言葉の交わし合いで、あの頃タケルと語りあってたことの方が、何倍も何倍も深くて大きくて意義があるものだったよ。 意外に大人って賢く見えて結構何も考えてないやつの方が多いんだ。 ストレスがたまらないようにって、お金使って趣味や酒やらで考えることを放り投げてしまうのがすごく上手なんだよ。
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