1601人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前は一人で国を造ろうとしておるだろ」
「はぁ…」
「では聞く。お前の周りに座っておる者たちは一体何者だ?」
和也は首を回して見渡すと健太、英二、聡が彼を見つめていた。
「国を一人で造ろう、守ろうとすればいずれ穴が生じて限界に達し国は消え去る。多くの者たちで政策を試みれば穴などは生じない。仮に出来たとして、誰かがそれを発見し埋めようとする。そうやって国を動かせばどんな危機でも乗り越えられよう」
誠は和也にだけ言ったわけではない。この部屋にいた4人全員に伝えたのだ。彼らはただじっと誠を尊敬の眼差しで見つめていた。
最初のコメントを投稿しよう!