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魔王「んふぅ……勇者、わっちはお腹が減ったぞ」
勇者「…………。」
魔王「そろそろ夕飯どきじゃろう?わっちはお腹が空いたと……」
勇者「いい加減にしてください」
魔王「んふぅ……?」
勇者「僕は……仮にも勇者です」
魔王「知っとるわ。だからここまで来たんじゃろ」
勇者「……もういい。僕は一度貴女に本気で戦いを挑みます。このままじゃただの小心者だ」
スッ
魔王「……いかん嚔が……へっ…へっ……」
勇者「そんな脅しももうきかない。来い」
魔王「…………。」
魔王(男というのは面倒臭い生き物じゃの……。これだからいかんわい……)
勇者「いくぞ…!」
魔王「来るがよい」
ダッ
勇者「うぉオォオォ!」
魔王「……遅い遅い」
勇者「くっ…」
魔王「こんなもんかの」
タッ
魔王「なんじゃ……?急に離れて…」
勇者「炎の魔法だ……本気だからな」
魔王「やれやれ……城内で何を…」
勇者「死ね……!」
魔王「こりゃ、簡単に死ねなどと言うでない」
ダッ
勇者「カハッ!?」
魔王「やっぱりの……集中が切れたらすぐに魔法も中断されよるわ」
勇者(そんな……あの距離を一瞬で…)
勇者「……僕の負けだ。殺してください」
魔王「何をそんなに死にたがる……?お姉さんのわっちが、少し話をしてやろうじゃないか」
勇者「は……?」
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