1話

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何だかんだ言ってる間に、僕達は学園まで来ていたらしいです。 しかも、依然として手は離して貰ってない…。 「は、恥ずかしい…人が沢山居るのに…。」 シェリーは恥ずかしく無いの!? 周りの目を集めてるっていうのにさ…。 「あ、そうだ…!クラス分け、見に行きましょ!!」 ――――…ああ、分かってた。分かっていたよ…。 シェリーとの腐れ縁が切れないことは。 「やったねアース!!同じクラスだよ!!」 「う、うん。そうだね…あは…あははは…はぁ…。」 正直なところ、教室でベタベタされるのは勘弁して頂きたい…。 嫌では無いよ、男だもの。 でも、周りの視線が僕に刺さるんだよ! 「…教室、行こ?」 上目遣い…いただきました…!! ドンッ 「痛っ!」 なんなの、一体… 「おいチビ、どこ見て歩いてるんだ!!」 …ウザッ。 なにこのデカブツ…汗くさい。 「…あ、すいません。」 面倒だなぁ…きっと今日の占いの結果が最下位だったんだよ。うん。絶対そうだ。 「反省してんのかこのチビ…うおッ!!」 殴ろうとしてきたデカb…不良を、誰かが蹴飛ばしたみたいだ。 …別に僕でも、あれくらいならどうにか出来た気がするなぁ。あくまでも気がするだけなんだけども。 「まーた登校初日の一年生にわざとぶつかったな、去年も同じ事をしていたみたいだが…何がしたい?」 ん、“わざと”…だって? 「チッ、風紀委員か…運が良かったなチビ!」 僕の謝罪の言葉を返せこのヤロー!!
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