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琴音は窓の外を見つめる。
ああ、この見慣れた景色ともあと1年でお別れか。
なんだかピンと来ない。
だけど、苦しくて、簿記なんか馬鹿馬鹿しく思えてきた。
琴音はプリントをたたみ、リラックマのピンクのファイルに入れた。
それと電卓をカバンにしまう。
白川が元春に教えるのをやめて琴音を見る。
「帰るのか?」
「……ううん」
「いやいや、帰らないならしまう必要ないだろう」
「簿記は家でする。だから、遊ぼう」
琴音のKY発言に、白川は眉を寄せる。
「おまえね」
「もうすぐ、終わるの、全部」
「……まだまだ時間はあるよ」
「でも、だって――」
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