1.同じ学校

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元春は困ったような笑顔を浮かべる。白川は呆れ顔だ。 「琴音と一緒にいたいから」 「……」 琴音は眉を寄せる。 「それは、志望動機としてどうなの?」 「えっ」 「そんな理由で学校選んだの?」 「……うん」 「別れたらどうするの?」 いつになく、琴音が強い口調で言う。 元春はうつむく。 「別れたくないから一緒の学校に行くんだよ」 「……遠距離は無理だからってこと?」 「うん。わかってるだろ?オレは誘惑に弱いよ」 「……あたしが側にいなかったら浮気するの?そう言ってるの?」 「そうじゃなくて」 元春の声が震える。 琴音はなんだか無性に腹が立つ。
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