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元春は困ったような笑顔を浮かべる。白川は呆れ顔だ。
「琴音と一緒にいたいから」
「……」
琴音は眉を寄せる。
「それは、志望動機としてどうなの?」
「えっ」
「そんな理由で学校選んだの?」
「……うん」
「別れたらどうするの?」
いつになく、琴音が強い口調で言う。
元春はうつむく。
「別れたくないから一緒の学校に行くんだよ」
「……遠距離は無理だからってこと?」
「うん。わかってるだろ?オレは誘惑に弱いよ」
「……あたしが側にいなかったら浮気するの?そう言ってるの?」
「そうじゃなくて」
元春の声が震える。
琴音はなんだか無性に腹が立つ。
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