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誰に送られるつもりでいるのかと、白川は呆れる。
琴音が答えようとしたとき、担任が教室に入ってきた。
騒いでいた生徒たちが席につく。
琴音も自席に戻る。
いつものようにSHRが始まる。担任はきびきびと連絡事項を伝え、最後に数人の名前を呼んだ。
「――今呼んだ連中は6限のロングのときに進路の話があるから」
呼ばれた連中が、小さく声をあげる。
最後に呼ばれた佐山元春は、じっとうつむいていた。
SHRが終わってから、白川は元春の席に行った。
「まだ出してないわけ?進路希望」
白川の言葉に、元春は顔をあげる。
「出したよ……」
「ふうん」
「……純と同じとこ」
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