1.同じ学校

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「オレと美沢と同じとこ行きたいらしい」 白川が答えた。 「たぶん、それでじゃん?」 「……もっくん、本気?」 元春はゆっくり頷く。 「……確認していこう!」 蒼香は黒板の前まで行った。 白いチョークを握る。 「まず、あたしたちは商業科である」 蒼香は黒板に「商業科」と書き込む。 教室中の視線が彼女と彼女の書く文字に集まる。 「商業科は主に商業科目を学ぶから、普通科よりも普通科目は深く学べない」 「知ってるよ」 元春が反抗的に言ったが、蒼香は無視する。 「大学入試において、普通科と同じ土俵にあがれないから、一般入試ではなくて、推薦入試を受ける。その場合、検定資格、平均評定、テストの順位がものをいう」 資格、平均評定、テストと蒼香は書き込む。 「わかってるって」 「平均評定の意味は?」 「通知票の五段階評価の平均。わかってるよ」
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