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「相変わらず、そっけないね。
シェパード。君もそうは
思わないかい?」
大田が苦笑いしながら
シェパードの横の端末機器を
操作し始める。
「アイツは情報屋。俺達は
実戦部隊。必要以上に接触
する事は意味の無い事だ。」
シェパードは無表情のまま
新たにタバコに火をつける。
ふうっと煙を吐き出す。
「それにアイツが居ると
タバコも吸えないからな。
…で、どうだ?いけそうか?」
シェパードが大田の肩を
軽く叩く。大田はその見た目
通り体は鍛えられていない。
叩かれた個所を痛そうに
撫でながら、メモリーを
シェパードに手渡す。
「本物だね。後は実際に
潜入してみないと何とも
いえないけどね。」
大田の台詞にシェパードは
ニヤリと笑う。
「卓上理論は所詮理論だ。
現場を見なければ
分からない事もある。
…タバコを吸い終わったら
任務開始だな。」
シェパードはタバコを
口に持っていき、
肺たっぷりに煙を吸い込む。
「シェパード。いい加減
タバコ止めたらどうだい?」
「ふん、断る。これは俺の
精神安定剤みたいなものだ。」
シェパードの言葉は想定内
だったらしく、大田は
苦笑いしながら椅子に座る。
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