掃除の日~退屈なお姫様~

2/3
前へ
/512ページ
次へ
結城「失礼します」 フィリア「おはよう、ユーキ」 結城「おはようございます。姫様」 本日は仕事の2日目 今日は掃除の日らしい 結城「それでは、僕は掃除をしますね」 フィリア「お掃除しなくても大丈夫だよ、綺麗だから。私とお話しよ?」 結城「掃除をしなければ、僕が怒られてしまいますから」 フィリア「なら、お話してくれないなら私が怒る」 結城「困らせないで下さい」 この性格も中々板についてきたようで、咄嗟の返答も割りと丁寧な返しが出来るようになった 結構やりゃあできるな、と結城は自画自賛 フィリア「ユーキ嫌い」 結城「はいはい、嫌われてしまいましたから掃除をします」 フィリア「えっ?嘘だよ、ユーキ大好き」 結城「ありがとうございます。それでは掃除をします」 フィリア「ユーキのバカ!」 結城「口が悪いですよ。姫様」 掃除出来ねぇよ、内心呆れながら強引に掃除に取り掛かる結城 結城「最初は本棚か」 ここに来る前に、ルークから教わった通りに掃除を始める 結城「綺麗だな、結構」 3日に一度掃除すれば、そんな汚くはならないのだが、一応仕事 綺麗な本棚を意味は無いが、埃を払っていく 結城「よし、次は」 フィリア「ねぇ、ユーキ。まだお掃除終わらない?」 結城「まだ始めたばかりですから」 フィリア「早く終わらせてお話しようよ」 結城「待っていて下さいよ、すぐに終わらせますから」 意外と我が儘な一面を垣間見て苦笑いを溢す 退屈そうにじたばたするフィリアを無視して掃除 結城「ふぅ、窓も終わった終わった」 フィリア「ユーキまだ?」 結城「まだですよ」 結城「よっし、次だな」 フィリア「ユーキ~」 結城「まだですよ」 どれだけ待てないのだろうか まだまだ終わらない、と告げて黙々と掃除 フィリアの部屋は、大きい本棚、食器棚、豪華なベッド、椅子にテーブル、暖炉、絵画等々 物が高価な物だけに慎重にならざるを得ない
/512ページ

最初のコメントを投稿しよう!

119人が本棚に入れています
本棚に追加