悲しみの顔~籠の中の鳥~

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初めてフィリアと会ってから半月経った 相変わらず、フィリアと一日中話すだけだが、結城はそれなりに楽しんでいる 結城「失礼します」 フィリア「はーい」 結城「今日も良い天気ですね」 フィリア「そうだね、お散歩行こうよっ!」 5日目ぐらいから、たまに散歩するようになった 城の中を散歩したり、城下町や下町を散歩したりとフィリアの気分次第 ルーク「ユーキ!姫様!」 外に出る途中でルークが手を振りながらこちらに走ってきた フィリア「ルーク、おはよう」 結城「おはようございます、ルークさん」 ニコリ、と微笑んで挨拶の返事をしてくれる ルーク「今日は散歩ですか?」 フィリア「ユーキとお散歩するのっ♪」 ルーク「ユーキ、帝都の外には出ないようにね?」 結城「はい、わかりました」 そのままルークはまた、と言って別れ、外に出る フィリア「気持ち良いね~」 結城「そうですね」 フィリア「今日は城下町に行こう?」 結城「はい、わかりました。それでは行きましょう」 本日は城下町コースに決定 結城はたまには帝都の外に出たいが、それは胸に秘める フィリア「やっぱり賑やかだね」 結城「はい、はぐれないように気をつけて下さいね?」 フィリア「うん、はぐれたら私を見つけてね?」 結城「了解です」 苦笑しながら答える 城下町はやっぱり賑やかだ 活気が溢れて、住人も元気だ だがしかし、下町も負けてはいない 城下町に目が向くため、稼ぐには一苦労だが、それを感じさせないぐらい住人は元気そのものだ 「姫様!またお綺麗になられて!リンゴ持ってって下さい!」 フィリア「ありがとう!良いの?」 「良いんですよ!御付きの人も食べてください!」 結城「あ、すみません!僕まで!」 途中の果物屋からリンゴもらったフィリアと結城 丸々として真っ赤に染まったそれは、実に美味しそうに輝く 「あっ!お姫様だ!こんにちは!」 「こんにちはー」 フィリア「うん、こんにちは」 「御付きの人もこんにちは!」 「こんにちはー!」 遊んでいた町の子供達がフィリアを見つけて挨拶をしてくる やはり、彼女は人気あるようだ
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