悲しみの顔~籠の中の鳥~

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結城「それをいただけますか?これは代金です」 「サービスしますよ」 結城「いえ、きちんと買って機嫌を直して頂かないと」 「それでは毎度ありがとうございます。仲直り出来ると良いですね」 結城「あはは、本当ですね」 結城「姫様」 フィリア「……………」 変に話さない方がいいと先程買ったネックレスを取り出して 結城「プレゼントです」 フィリアの首にネックレスをかける フィリア「あ、これ……………」 結城「ええ、姫様がずっと見ていたネックレスです」 フィリア「………………ごめんなさい」 結城「い、いえ!怒らせてしまったのは僕ですから!謝らないで下さい!」 フィリア「ううん、私が悪いの。ユーキは悪くない」 ようやく仲直り?出来た結城とフィリア 取り敢えず機嫌は良くなったらしい 結城「もう片方はどういたしますか?」 辺りも暗くなったので、今は城への帰り道 結城は片方をどうするかフィリアに聞いた フィリア「ユーキが着けてくれる?」 結城「僕がですか?」 フィリア「嫌………?」 結城「い、いえ!嬉しいです!」 好きな相手がいると思っていた結城は少し拍子抜け フィリア「つけてあげるね?」 結城「あ、すみません」 人にやってもらうとくすぐったいらしく、首を動かしながら着けてもらう フィリア「はい」 結城「ありがとうございます。そう言えば、今日はどうして怒ってらっしゃったんですか?」 フィリア「……………内緒」 顔を真っ赤にして答えるフィリアに疑問を浮かべるが、聞いて機嫌を損ねてはいけない フィリア「そ、それより!ネックレスありがとう。大事にするね」 結城「はい、僕も大切にします」 フィリア「うん……………えへへ、ユーキとお揃い」 結城「姫様?」 呟きは結城に届かず、聞き返される もちろん独り言なので、必死に否定する フィリア「な、なんでもないよ!き、気にしないで!」 まあ良いか、と済ませて頭から疑問を消し去る 城へ戻り、時間も時間なのでフィリアを部屋に送りそのままその日は終わる
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