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『……アホなこと言うなや』
「ごめん、なさい」
『お前を殺すなんて、何がなんでもできへんやろ』
「……うん」
『大切なもん、護るための手や。殺すための、もんやない』
分かってる、分かってる。
でも、それぐらい好きやねん。
なぁ横山くん、伝わってる?……伝わってるから、そんな優しい声で話してくれるんやろ?
『…でも大倉、俺も、お前になら殺されたってええよ』
電話越しでも伝わる笑い声と、《お前になら》って言葉が優しくて。
俺のわがままも、全部受けとめてくれるのはきっと横山くんだけなんや、そう思った。
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