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─愛、深き─
何が起こったのか、ナルトは理解出来なかった。
永遠とも言える時間をかけて、やっとナルトは己はサスケとキスをしたんだってことを実感した。
互いの唇が触れるだけの軽いキス───
サスケが唇を離した。
その瞳は見つめられてしまうと、目が離せなくなる力を持っていた。
ナルトの涙はいつの間にか止まっていた。
「ちょっとはだまれってんだ。お前だって俺のこと分かってないだろう」
「そんなこと……!」
「うるさい。だまれ。
俺がオロチ丸のやつの所にいた時、いつも俺が誰のこと考えてたのかお前は分かんのか?」
サスケの白い指がナルトの頬に触れた。
冷たい感触がくすぐったくて、体がびくっと震える。
サスケに触れられる喜びにナルトは思わず顔を赤らめた。
(さっきのキスは……じゃあ、サスケ……も?)
サスケはナルトの鼻先5㎝で告げた。
指とは対照的にその息は限りなく熱を持っていた。
「ああ」
「俺は」
「お前が好きだ」
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