交わる想い

10/10
前へ
/10ページ
次へ
─愛、深き─ 何が起こったのか、ナルトは理解出来なかった。 永遠とも言える時間をかけて、やっとナルトは己はサスケとキスをしたんだってことを実感した。 互いの唇が触れるだけの軽いキス─── サスケが唇を離した。 その瞳は見つめられてしまうと、目が離せなくなる力を持っていた。 ナルトの涙はいつの間にか止まっていた。 「ちょっとはだまれってんだ。お前だって俺のこと分かってないだろう」 「そんなこと……!」 「うるさい。だまれ。 俺がオロチ丸のやつの所にいた時、いつも俺が誰のこと考えてたのかお前は分かんのか?」 サスケの白い指がナルトの頬に触れた。 冷たい感触がくすぐったくて、体がびくっと震える。 サスケに触れられる喜びにナルトは思わず顔を赤らめた。 (さっきのキスは……じゃあ、サスケ……も?) サスケはナルトの鼻先5㎝で告げた。 指とは対照的にその息は限りなく熱を持っていた。 「ああ」 「俺は」 「お前が好きだ」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

59人が本棚に入れています
本棚に追加