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─切なさ─
さぁっと風が通り抜けていった。川がゆらゆらと光っている。
ナルト、サスケ、サクラの三人は土手にいた。
サクラは今までのことをサスケに話している。
ナルトはそばにある木の上でその様子を見ていた。
サクラのそんな姿に笑みをこぼした。
(サクラちゃん、嬉しそうだってばよ。サスケのこと本当に好きだもんなぁ。……でも)
ナルトはサスケに視線を滑らせた。
サスケはサクラの話に相づちを打ちながら優しげに微笑んでいた。
そんなサスケを見るのは、なんか嫌だった。
(俺だって……サスケのこと……)
サスケはナルトの視線に気付くと、にやりと笑った。
「なんだよ、ナルト。かまって欲しいのか?」
「べっ別にそんなんじゃねーってばよ!!」
「ナルトもこっち来なさいよ。あんたもサスケくんに話したいことたくさんあるでしょ?」
「全然ないってばよ!!」
「何ムキになってんのよー。あっ」
ナルトは木から飛び降りた。
なんだか落ち着かない。もやもやする。
ナルトは駆け出した。
どこに行くのよ!とサクラに呼びかけられたが、そのまま走った。
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