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─想い─
夕方。空は赤く、茜色に染まっている。
サスケは1人、帰路についていた。
ナルトがいなくなった後、サクラは少し怪訝そうにしたものの、己がいなかった間どんなことがあったのかを話してくれた。
サクラの話を思い返し、サスケは空を見上げた。
「サスケ……くん!」
名を呼ばれ後ろを振り返ると、1人の少女が駆けてくるのが見えた。
長い金髪をツインテールにしており、背丈はサクラと同じくらい。
半袖の白いTシャツと紺のデニムスカートを履いている。
「お前は……」
「おっ……私のことは気にしないで。ただ気持ちを伝えたくて、サスケくんに会いに来たの」
少女は目を伏せて、そして力強くサスケを見据えた。
「……」
「あのね、私……サスケくんのこと……」
少女の言葉を遮り、サスケは淡々と言った。
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