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ぼふんと煙が立ち込めたと思うと、そこにナルトが姿を現した。
悲しみと驚きの混じった顔でサスケの前に、ナルトは立った。
自分の想いを伝える前に、サスケに正体を見破られてしまったのだ。
もう二度と口にすることは出来ないだろう。
「何を言おうとした?」
サスケはジッとナルトを見据えた。
「俺をおちょくってんのか?女なんかに化けやがって……気分悪りぃ」
その言葉にナルトはカッとなった。
「おちょくってなんかないってばよッ!!俺だって頑張って考えて、考えて考えて、それで……ッ!」
「サスケのバカやろうッッ!!俺のコト、何にも知らないくせにッ!」
涙がボロボロと頬を伝う。
ナルトは嗚咽を漏らしながらぐしぐしと手の甲でそれを拭った。
胸はこんなにも熱いのに、濡れていく頬は熱を奪われて冷たくなろうとする。
そんな中、突然サスケがナルトの顎をぐっと持ち上げた。
次の瞬間、柔らかくてとろけるように甘い感触がナルトを真っ白にした
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