「待ってる」

43/67
153692人が本棚に入れています
本棚に追加
/536ページ
「聞いて……くれる?」 恐る恐る問い掛けると、篠田くんは私の頭をポンッと撫でて、微笑んだ。 「……待ってる」 篠田くんは、不思議。 なんてことない言葉や仕草で、嬉しくさせたり悲しくさせたり、私の心を操ってしまう。 優しくされると嬉しくて、冷たくされると泣きたくなって……。 それは全て、「好き」のせい? 「あ、そうだ」 篠田くんは何かを思い出したかのように言い、ここには私たち二人しかいないのに、なぜか耳打ちをする体勢を作り、そっと私の耳に唇を近付けた。 「?」 「お前ってさあ、もしかして……俺が初めて?」 「――っ!」 私の顔は一気に真っ赤になって、反射的に篠田くんの体を片手で押し退けた。
/536ページ

最初のコメントを投稿しよう!