沙羅のお誕生日

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幸せな時間だった。 今までにない高揚感は冷めることなく続いている。 本来の意味で沙羅に受け入れられたからだろうか? それとも単に俺が男だったってことなのだろうか? ――両方だろう、満たされたのだから否定しようがない。 ベッドに座りながらにやつく表情をなんとか抑えて沙羅を見る。 ……沙羅は、まだ不満そうに俺をジーっと見つめていた。 はあ、と息を吐き、思わず頭を掻いてしまう俺。 あれだけ言ったのに全然納得した様子がない。俺は充分満足したというのに。 「あのさ沙羅…」 と声をかけても表情を変えずに沙羅は俺を見る。 そうして、さっきから何度も言っていることをまた言った。 「幸助君、なんで途中でやめちゃったの…?」
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