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幸せな時間だった。
今までにない高揚感は冷めることなく続いている。
本来の意味で沙羅に受け入れられたからだろうか?
それとも単に俺が男だったってことなのだろうか?
――両方だろう、満たされたのだから否定しようがない。
ベッドに座りながらにやつく表情をなんとか抑えて沙羅を見る。
……沙羅は、まだ不満そうに俺をジーっと見つめていた。
はあ、と息を吐き、思わず頭を掻いてしまう俺。
あれだけ言ったのに全然納得した様子がない。俺は充分満足したというのに。
「あのさ沙羅…」
と声をかけても表情を変えずに沙羅は俺を見る。
そうして、さっきから何度も言っていることをまた言った。
「幸助君、なんで途中でやめちゃったの…?」
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