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大っ嫌い。
目の前がまっくらで頭の中で何度も今のセリフが繰り返される。
私は真紀ちゃんを傷つけてた…?
真紀ちゃんは私のこと嫌いだったの?
何も考えられなくて、
涙の溢れるのを必死に噛み殺しながら歩いた。
ふらふらした足で歩いていると、誰かに呼ばれる声がした。
「奈央ー!」
顔を上げると光輝くんが遠くから走ってきているのが見えた。
真紀ちゃんじゃなかった…。
少しだけ期待したけど、そんなわけないよね。
だって真紀ちゃんは私のこと…
「おいどうした?」
「…っ…ん何もない」
光輝くんは泣きじゃくる私の背中に手を回そうとした。
「っ気にしないで」
手で光輝くんの胸を押さえて少し離れた。
真紀ちゃんに悪いからダメ…。
「泣くなって」
私どうしたらいいの。
「真紀ちゃんのこと大好きなの…」
「うん」
「其なのに私…傷つけちゃってたの」
「それは違う!」
突然強い言葉になった光輝くんに驚きゆっくりと目線を上げると、
光輝くんは少しうつ向いた。
「俺がはっきりしなかったからいけないんだ」
え…どういう意味…?
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