初めてのチョコ

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そうして光輝くんは人混みの中に溶けこんで行った。 嬉しいそうにニコニコした礼央くんは手を振りながら私を見た。 「家まで送るね」 「…うんありがとう」 可愛い笑顔を向けられて少しだけ笑みが浮かんだ。 でも今さっき光輝くんが言いかけた言葉の続きが気になって。 あの真剣な眼差しを思い出していた… 「…ただいま」 「おう礼央。おかえり」 牛乳の入ったグラスを持ちながら李央がキッチンから顔を出している。 少しだけ見ると、そのまま階段を上がり自分の部屋に向かった。 「ん?礼央?」 李央の声がした… でも今は上手く笑えない気がする。
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