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バタン。
部屋のドアを閉めると、床に鞄を放り出した。
「はぁ…何してんだろう」
僕は分かってた…。
光輝兄ちゃんがあの時何を言おうとしてたか。
額を押さえるとまだ暖かさの残る手に気付いた。
少し甘い香りがする。この匂いは…
奈央ねぇちゃん…
ごめんね。
僕はズルかった。
取られるんじゃないかって思うと恐くなって。
初めてこんな独り占めしたくなったよ。
誰にも渡したくない。
こんなに自分が止まらないのは、何でかな。
奈央ねぇちゃんは大好きな友達だから。
違う…
きっと僕は恋に落ちたんだー…
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