ほろ苦いチョコ

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その人は目が合うと少し意地悪そうに笑い。 口パクで何か言った。 ば あ か 。 なっ何ーっ!!!! あれは紛れもなく李央くんだ! 「先生お腹痛いので保健室行ってきます!」 いつも大人しい私の大きな声に先生は驚いた顔をして頷いた。 もちろん向かうは下駄箱な訳で。 急いで靴を履くともうダッシュで李央くんのとこまで走った。 「李央くん!ちょっ…なんでここにいるの」 はぁ、はぁ。 息荒くなっていると李央くんはまたニヤッと笑った。 「息荒くない?」 「しょうがないじゃないよ!だって急いで走ったんだからね」 「へぇ~俺のために走ってくれたんだ」 「べ、別にっ!!///」 「ぷっ!赤くなりすぎ」 またそうやってからかって。 笑っちゃってさ~ 「お前からからかうの楽しいわ」 「ひどい!!」 ぽかぽか李央くんを叩きながらも、 やっぱり好きだなって思った。 そんな可愛い顔で笑うなんて卑怯だよ。
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