ほろ苦いチョコ

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「で、どしたの?」 こんな時間に学校あってる時間だよね…。 「んー休みやけ来てみた」 さらっとしたものいいで李央くんは近くの花壇の煉瓦に腰を下ろした。 「へーへーじゃあ私戻るよ」 手を振り去ろうとしたら、腕をぐいっと掴まれた。 「奈央大丈夫か?」 思わぬ優しい言葉が李央くんから聞こえてきた… え、今何を…。 足を止めて見ると、 李央くんは真剣な眼差しをしている。 「何が?私元気だよ」 「ふーん、ならいいけど」 李央くんはゆっくり立ち上がると、私の頭をくしゃっとした。 「またな」 茶色の髪が揺れ、髪の間から見えた顔は少し悲しそうだった… 「あ、行っちゃた…」 小さくなる李央くんの背中。 一体何だったの? 大丈夫だよ。 大丈夫に決まってるよっ…。 何で私が元気無いとか分かるかなぁ。 何処まですごいの。 何でそんなに優しい言葉をかけてくれるの。 その後保険室に行くと一時間だけベットで寝かしてもらうことにした。 まだ残っている李央くんの声が優しくつつみこんでくれた。 チャイムの音で目が覚めるとしばらくしてカーテンを引く音がした。 誰? 保険の先生かなぁ…
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