409人が本棚に入れています
本棚に追加
バタン。
「何だよ」
「李央今日何してたんだ」
「何って?」
「電話した時誰か側にいたろ」
「兄貴に関係ないじゃん」
いきなり不機嫌な声になると俺を睨んだ。
「今日奈央達が来るってなってただろ。」
「バイトがいきなり入ったんだよ」
「じゃあ連絡くらい入れろ」
「あの時は出来る状態じゃなかったから…」
李央は途中で詰まった様に語尾を濁らせ目線を外した。
何か隠してる。俺の直感でそう思った。
昔からそうだ。
何か隠し事するとき目を反らす。
「でもな、皆お前が帰ってくるの待ってたんだ」
奈央がどんな思いで待ってたか…
怒りが込み上げてきて同時に苦しくなってきた。
「忙しかったんだって、そんな怒らなくっ…」
気付いたら俺は李央の言葉を遮り、胸ぐら掴んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!