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「何で兄貴がそんな怒ってんの?」
無表情の冷たい目で李央はいいはなった。
奈央が楽しみにしてたのはお前で。
俺じゃない…。
薄々分かってた。
奈央は李央のことが気になってる。
李央の名前を聞くと嬉しそうに笑うんだ…
その事実を知った時俺は諦めようと思った。
応援しよう。って諦めるしかないんだって。
だから今日の勉強会も俺の家でしようと持ちかけた。
でも辞めた。
お前がそんな風に何しらぬ顔してる時奈央が泣いてるんだ。
だから俺は…
「俺あいつの泣くとこみたくないんだ」
「え?」
「奈央はお前に任せておけない」
「えっ…それって」
掴んでいた手を離すと驚いた顔の李央を残し部屋を出た。
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