ほろ苦いチョコ

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「何で兄貴がそんな怒ってんの?」 無表情の冷たい目で李央はいいはなった。 奈央が楽しみにしてたのはお前で。 俺じゃない…。 薄々分かってた。 奈央は李央のことが気になってる。 李央の名前を聞くと嬉しそうに笑うんだ… その事実を知った時俺は諦めようと思った。 応援しよう。って諦めるしかないんだって。 だから今日の勉強会も俺の家でしようと持ちかけた。 でも辞めた。 お前がそんな風に何しらぬ顔してる時奈央が泣いてるんだ。 だから俺は… 「俺あいつの泣くとこみたくないんだ」 「え?」 「奈央はお前に任せておけない」 「えっ…それって」 掴んでいた手を離すと驚いた顔の李央を残し部屋を出た。
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