ほろ苦いチョコ

15/51
前へ
/101ページ
次へ
真紀ちゃんは泣く私を家まで送ってくれようとした。 でも一人になりたくて、先に帰ってもらった。 ゆっくり考えたくて歩いてると、 日も大分落ちてきて肌に冷たい風が触れる。 はぁ~と深い息を吐くと街並みに目をやった。 すると、ショウインドウの前で何か探し物をしている女の子がいた。 1つ結びにまとめられた茶色髪が綺麗で、屈んで探す姿がまだあどけなさが残っていて可愛らしかった。 なんか可愛いな~でも困ってるみたい。 「あの~何か探してるんですか?」 「そうなんですよね~大切な物なのに落としてしまって」 その子はしゃがんだまま困った様に言った。 「何落としたんですか?」 「このくらいの大きさにたたんでたんですよね~シマッタ~!」 明るく笑い飛ばし私に指で説明をした。 わ~明るくって可愛い子だな~ 私も一緒に探してあげよう! 道路の脇に挟まったいる白い紙が目にはいった。 「これ…?」 「ああ!それです!ありがとうございます!」
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

409人が本棚に入れています
本棚に追加