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人魚姫
私は貴方に恋をした
いつか泡となる恋だと知りながら…
貴方の心は誰かの物
分かっている
貴方の幸せそうな顔を見る度に
海底に沈みゆく私の心
貴方の笑顔を見る度に
水面に漂う私の想い
もしも貴方が私の所に駆け付けてくれるのならば
私は喜んでこの両足を捧げるだろう
もしも貴方の愛の囁きが聞けるのならば
私は喜んでこの声帯を捧げるだろう
だけど潮風に朽ちゆく私の願い
潮騒に掻き消されゆく私の言葉
貴方に愛されるのならば
一夜だけでも構わない
いつか泡となる恋ならば
いっそこのまま一夜限りの夢に溺れたい…
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