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天国へ‥
坂野さんは、私達の話した事を疑う事なく、自分も一緒にさせて欲しいと言ってくださいました。
辺りはどっぷり日が暮れ真っ暗でしたが、初めて走る道なのに、帰る方向は分かっていました‥
日高に着いたのは12時5分前でした。
私達は、あの子猫の引かれた場所の近くに車を止め走りました‥
あの場所がキラキラして天まで一本の柱が伸びていました‥
その場所に近づくと‥
子猫が元気そうにちょこんと座って居ました‥
娘は、鈴の付いた赤いリボンを首に結びつけました。
子猫は‥男の子になり‥「有り難う‥きっと見つけて来てくれると思ってた‥」と言いました‥
私「貴方は‥幸せだった?」
男の子「うん‥お母さん‥有り難う‥僕は短い命だったけど、とても楽しい毎日だった‥
坂野さん‥僕を待っててくれて有り難う‥でも‥ノラも結構楽しかったよ‥かなちゃん‥有り難うね‥かなちゃんのおかげで僕は天国に行ける‥きっと‥おばあちゃんに会うから🎵
みんな‥有り難う‥」
深くおじぎをして‥子猫の姿に戻った赤いリボンの猫は‥鈴をチリーン‥と鳴らして消えて行きました‥
坂野「最後に、あの子猫に会えて良かった‥有り難うございました‥」
私「いえいえ‥あの子猫の命を救えなかった後悔が‥少し拭えた気がしました‥坂野さん‥信じてくれて有り難う‥」
坂野「不思議な体験させて貰いました。」
私「本当に‥」
娘「皆‥猫が好きだからだよね🎵」
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