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「おい、眼鏡野郎」
そのルークの頗る高慢な物言いにジェイドは笑みを浮かべた。
それを見たルークは、何笑ってやがる!と、ジェイドを睨み付けた。
「くす、ああすみません。これ私のクセなんで」
「…随分と趣味の悪ぃクセだな」
「で、何です?ルーク『様』」
様の部分を特に強調して言うジェイドにルークは再度睨み付けて怒鳴った。
「だぁーっ!!だからキモいから止めろっつってんだろ!!」
その怒鳴り声にまたジェイドは笑みを浮かべた。
「貴方はまるで猫みたいですね」
「は?」
ジェイドの言葉の意味が解らず、呆れた目をジェイドへと向けるルーク。
「今の貴方は相手を威嚇し、毛を逆立てている猫です」
「そうだな、俺はアンタを嫌ってるからな、いけすかねー眼鏡野郎のアンタを」
「それは残念ですねぇ、それはおいておいて、私に用があったんじゃないんですか?」
「ああ、そうそう、俺今物凄くヒマ。だから相手しろよ」
「…嫌ってる相手に話相手になれ、なんて貴方は変わり者ですねぇ」
そう言うジェイドの顔は至極楽しそうである。
「お前に言われたかねーよ、」
「で、貴方は…私とヒマ潰しをしたいんですよね?」
「おう、有り難く思え」
しめた、と言わんばかりにジェイドは口角をにぃっと引き上げた。
そして眼鏡の奥の真紅の瞳が妖しく光った。それにルークは気がつかなかった。
「では楽しいことをしましょう、さ、ルーク、そこのソファーに横たわって下さい」
「こうか?」
思いの外素直にルークはジェイドの言ったとおりにソファーへ横たわった。
「素直な子は好きですよ、ルーク」
すぐさまジェイドはルークの上に被さった。ギシリと決して安くはないであろうソファーが軋んだ。
「ななっ何しやがる!!」
驚いたルーク。いきなり覆い被されれば誰しも驚くだろう。
見下ろすジェイドを押し退けようとするが、ビクともしない。
「楽しくて、気持ちの良いことをするんですよ」
抵抗を見せるルークに微笑みつつ、そう言ってジェイドは力任せにルークが身に付けている上半身の服を破った。
(end)
→おまけ
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