プロローグ

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「え、いやいやいや、だって!女子の制服・・・」 「うん。」 「ポニーテール・・・」 「うん。」 「胸だって・・・」 「う~ん・・・あるように見える?」 そう言って自分の胸をぺたぺた。 「・・・絶壁ですね、わかります。」 こちらの少年もだいぶ混乱しているのだろう。 とても失礼な事を言っている。 「うん、ボク以外には言っちゃだめだよ?女の子は結構気にしてるんだから。」 自称少年のさり気ないアドバイス? 「あ、すみません・・・じゃなくて、えっと・・・女性、ですよね?」 普通に信じられないのだろう。 少年は少女の姿をした自称少年に向けて問いかける。 「なんなら・・・確かめてみる?」 言うが早いか、自称少年は少年の手を取り・・・おもむろにスカートの中に。 「ッッッッッ!!!???」 とっさの事に何が起きたか分からずパニックに陥る少年。 そんな状況下において、少年の手が何かに触れた。 「やん♪」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「ね?」 「くぁwせdrftgy・・・ふじこぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」 その日、少年は世界の残酷さを知ったという。 これはそんな残酷な世界に立ち向かう、一人の少年の学園ラブストーリー。 ではなく。 世界の残酷さを教えた女装男子、宮川 楓の物語である。
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