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学校近くにある国道。
毎週水曜日の、この時間、この道を、彼女が通るコトを知っていた。
幼少時より習っていると言う、ピアノ教室の帰り道。
道沿いにあるコンビニで、道路に面してる雑誌コーナーで立ち読みするフリしながら、いつもチャンスを伺っていた。
(ストーカー?、オレ…)
『やぁ今帰りぐーぜんだね暗いし危ないから家まで送ろうか』
そう話しかけようと、常にセリフは用意していた。
しかし…用意してあるにも関わらず、いつも緊張が先だって、実行に移すことは叶わずにいた。
“今日こそは!!”
…いつも意気込んではいる。
(――あ、来たっ)
彼女が目の前を通り過ぎていく。
ゴクッ
生唾なんか飲み込んじゃって。
いつもは躊躇っていた足が、今日は動いた。
慌ててコンビニから出た。
―――追いかける。
走る通り過ぎ不自然さが目立つから、ごく自然に追いかける。
彼女は横断歩道を渡ろうとしていた。
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