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真っ赤な世界。
この状況を即座には“理解”する事が出来ない。
俺、の当時10歳の脳は現実逃避を始めた。
――――あぁ、ｼﾞｬﾝｸﾞﾙやｻﾊﾞﾝﾅって、こんな感じのﾄｺなのかな。
弱いものは強いものに、倒されてしまうところ。
その証拠にﾎﾗ、お父さんはもう倒されてしまっている。
赤い液体が流れ出てきている。
あぁ…ｱﾚを早く止めなくちゃ大変なことになるよ。
…でも、足が動かないや。
足が木にでもなっちゃったかなぁ……？
「夏樹、なに…してるのｯ…、早く逃げｯ…いやっ！！」
あれっ、お母さんﾊﾀﾞｶだ。
ｼﾞｬﾝｸﾞﾙで汗、かいちゃったから、これからお風呂入るﾄｺ？
その上に乗っている男の人は誰？
何で泣いてるの？
早くみんな、こっちに来てよ。
誕生日の続きやろうよ。
ローソクが溶けて無くなっちゃうよ…。
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