真実の鏡

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(気にしない、気にしない…) その言葉を心で唱えて男は生活していた 鏡を見るのが嫌になってきていた いつ、どこで鏡を見ても、薄い頭の男 朝洗面所でもハゲ… 電車のトイレでもハゲ… 職場でもハゲ… 風呂上がりもハゲ… 男の頭では氷河期が訪れようとしていた
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