桜の木の下には

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「で、どーするの?」 キャンパス内にあるカフェ。4限目の時間帯だからガラガラ。 食券を買って注文するタイプだからカフェっつ言うより食堂なんだけど、店内の装いはカフェ風味。 あくまで「風味」だから今ひとつ垢抜けない感じなんだよね。ご飯もそこまで美味しいわけじゃないし。 ま、お喋りするには良いけどね。 俺とジュンは自販機で飲み物を買って、2人掛けの席についた。俺はカフェオレ、ジュンはコーラ。 「全く手掛かり無いんでしょ?」 「全く無いねぇ。」 「どーすんの?」 「…それを、話し合いたい。みたいな❤」 「…明日、お昼の時間に声掛けた方が早くない?」 「無理だよぉ。何て言うんだよぉ。」 「あー、いつも見てます?」 「ストーカーじゃないか!嫌われちゃう!」 「だって事実じゃん。」 …そぉだけど。 「嫌われたくないんだもん。」 「ホント、好きなんだね。」 半ば呆れたような感心したような顔で俺を見るジュン。 俺は机に肘をつき口元にカフェオレを持ってきてチビチビと飲みながら、どうしようかと頭を捻らせる。 …けど、特に何も浮かばない。 「接点ないじゃん?」 「うん。」 「無理くない?」 「無理、くないもん!」 何とかしてお近づきに! 「うーん…情報が無さ過ぎ。」 「やっぱ、身元調査?」 「うはは、言い方。」 「でも相手を知る事は大事でしょ?」 「まぁね。ストーカーにならないでよ?」 「任せて!」 よし、まずは情報収集だ! 明日からお昼は外で食べる! 「やっぱ声掛けた方が早くない?」 まだ無理です!
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