第3話 水辺の恐怖

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自分も幼い頃に母親の無残な死に方を目の当たりにしてその苦しみを知っているディーンは、苦手なはずの子ども相手に果敢に話しかけ、その心を開きなんとか事件の手掛かりを得ようとする。そして、その時ルーカスから受け取った絵に描かれていたのは、ソフィーの兄ウィルと父ビル達一家の暮らす家の姿であった。 その夜、新たな事件が発生した。ソフィーの兄であるウィルが、自宅の洗面台で「溺死」したというのだ…。 これを知ったサム達は、犯人が人や有形な何かではなく、水源範囲であれば例の湖の水を操ることが出来るタイプの悪霊であると推理。実際に、その湖は付近のダム問題により、あと半年で潰されてしまう。湖が存在して自分の力が使えるうちに、出来る限りの犯行をしようとする犯人の焦りがこの連続殺人を引き起こしているのだ。 サム達は重要関係者のビルの元へと再度足を運んだ。彼は被害者2人の父親であるだけでなく、ルーカスの父親クリスの名付け親という、被害者達と極めて親しい人物であったのだ。 しかしビルに事件に関する質問をしようとも、やはり精神的ショックで彼はまともに返事をしてはくれない。「子どもを失った、自分が死ぬより辛い」と呟くと、サム達は追い返されてしまったのだった。 事件の手掛かりを手に入れる為再びルーカスに会いに行ったディーンは、今度は彼から教会近くの黄色い家と、その家の前で自転車と並んで微笑む少年の絵を受け取る。 早速ウィスコンシン内で教会の付近にある黄色い家を発見したサム達は、そこの家主に「赤い自転車を持った息子さんはいませんか?」と質問を投げかける。しかし返事は「NO」…。正しくは、そこに確かに当てはまる少年は暮らしていた。だがそのピーターという赤い自転車を持った少年は、35年前から行方不明で姿を消しているという。
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