旅に

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「ねぇ、旅ってどれくらいかかるの?」 一番大切な部分を聞きそびれていた朱姫。 「早くて半年かな」 「は、半年!?それは困る。夏休み中はいいけど、学校が始まったら無理だよ」 「ああそれなら問題ない。旅っていってもずっと出る訳じゃない」 「どういうこと?」 「わかりやすく言うと、この家を拠点に動き廻るんだ」 逆にわかりにくくなった気がする。 「…とにかくやってみればわかるだろ。明日を楽しみにしとけ」 「わかった」 そして翌日。早朝五時。 「…きろ。起きろ!」 耳元で叫ばれ目が覚めた。 「んー。今何時?」 「五時です」
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