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「お母さん心配してるかな」
自室に戻ってきた朱姫は、母になにも言わずに出て行ったあげく遅くに帰ってきたことに母が心配しているだろうと、リビングに向かった。
「お、お母さん?」
恐る恐る声をかける。が、返事が返ってこない。
「お母さんいないの?」
そこに母の姿はなく、かわりに朱姫あての手紙が置いてあった。
『朱姫へ お父さんのところに行ってきます。夏休みは朱姫ひとりになっちゃうけど、大丈夫だよね?無理とか言われても困っちゃうから頑張って。 お母さんより』
「お母さん!?困っちゃうからじゃないよ!!困るのは私だよ!?」
手紙の内容に驚き戸惑う朱姫。
「いいんじゃねぇ。あちこち出掛けやすいし」
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