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『わたしは産まれてから今まで名前がありませんでした。 …でも優しいご主人様に出逢って名前まで付けていただいたのです。 本当にありがとうなのです…。』
ペコッと頭を下げた。
『…うん。 そこまで思ってくれて嬉しいよ! これからよろしくね? 美雨!』
『はいっ! よろしくなのですご主人様!』
美雨は今までで一番の笑顔でそう言った。
それを見た公平も笑顔で頷いた。
『んで美雨。 聞きたいことがあるんだけどいいかな?』
『はい…? 何ですか?』
『何で俺ん家の玄関に居たの?』
『それはですね。 その日一人でお散歩をしていたのです。 その時、目の前をスキップして笑いながらお店に向かっているご主人様を見たのです。』
ニコニコと笑いながら言う美雨。
『少しその光景は怖かったのですが、凄く優しそうな方でしたので…。』
『それで俺んちに来たんだね。 でも笑いながらスキップなんてして…』
――微笑みながらスキップでコンビニへ向かった。
『してましたごめんなさい…。』
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