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戦いは連邦軍の優勢になっていた。追われるジオン軍は起死回生をはかり抵抗していた。
ズガガガ…
『おい、大丈夫か?』
シールドが青く塗られた機体に乗る隊長らしき男が言った。
『はい…なんとか…』
シールドの半分を吹き飛ばされた機体に乗った若い男が答える。
『油断したら死んじゃうよ。』
マシンガンを左側に持たせた機体に乗った男がかったるそうに言った。
『分かってますよ。』
若い男はムキになって言い返した。
『とりあえずあの窪みに逃げるぞ。』
『了解。』
3機のMSは走って行く。彼らはこの数ヶ月後にこう呼ばれた。
《無敵のMS小隊》と
西の方に太陽が傾き、空はオレンジ色に輝いていた。その光を浴びて3つの影があった。1つの機体のハッチが開いており隊長らしき男が双眼鏡を覗いていた。
『あ~あ。どっかのノロマな奴のせいでこんな所で隠れん坊だよ。本当なら今頃は基地でシャワーでも浴びてた頃だぜ。』
ウェーブのかかった髪を掻き揚げながら20代後半の男が言った。
『……。』
新人なのだろうか?金髪のショートヘアーの若者は下を俯いて何も言わなかった。
『ジーザ曹長いい加減しろ。戦闘中だぞ。カガリ伍長はまだ馴れていないのだからお前がカバーしろ。愚痴を言う前に辺りを警戒しろ。』
『はいはいすいません。警戒体制に入ります。』
機体の中に入るとハッチを閉じた。コックピットの中には色んな計器があり、正面にはメインカメラからの映像が映し出されていた。ジーザ曹長は煙の上がっている方にズームした。
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