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輸送機からアーバン小隊のMSが落ちて行く。そして落下傘が一つ二つと開いて行った。
ズガガガ…
ジャングルから光の筋が幾つも彼らを目掛け飛んで来る。連邦軍から攻撃が始まったのだ。
『いきなりかよ。』
ジーザ曹長は手で顔を押さえた。
《戦争に油断は禁物だ》
モニターにアーバン中尉が映った。
『しかし、この状態だったら良い的ですよ。』
《精々当たらないようにな》
『隊長勘弁して下さい。』
《あははは…おっ又、来たぞ》
ズガガガ…
連邦軍の攻撃は止むことは無かった。なんとか降下出来たアーバン小隊は、目的の入口を探し始めた。
ジャブローの中では、目の前のモニターより耳が大切だった。木々が邪魔して相手が全く分からなかった。その為、ヒビキ軍曹とナーキリ伍長は大忙しだった。
《ナーキリ伍長どうだ?》
《はい。5時の方向に3機、10時の方向に同じく3機接近してます。GMタイプです》
《全員良く聞け。この状況だ。いつもより五感を張り巡らせ警戒せよ。そして生き延びろ》
《了解》
ジャブローの戦いは激しく、ジオン軍と連邦軍共に、かなりの戦力を失っていた。いつ現れるかわからない敵を待ち受けている。
ズガガガ…
ドカドカドカン…
辺りでは戦闘が激しくなり、攻撃の音と爆発音があちらこちらで響いている。
《アーバン中尉前方です》
ナーキリ伍長の声に反応してアーバン中尉が前方に向かってマシンガンを撃った。木々の間から銃弾を受けたGMが現れた。アーバン中尉は更に攻撃をした。GMは頭部が吹っ飛び小さな爆発を繰り返し、ただの鉄屑になった。
アーバン中尉達のドムの改良型が木々をよけながら前に進んで行った。
所々にあるトーチカがアーバン中尉達を見つけて攻撃をして来る。しかし、上手くよけて後ろ側に回ると確実に破壊して行った。
《隊長、ジャブローの入口と思われる物体を発見しました》
ヒビキ軍曹がそう通信して来た。
『モニターに出してくれ。』
《了解》
しばらくするとモニターにポイントが映し出された。
『なるほどこんな所にあったか…。全員、私に続け。』
そう言うとそのポイントに方向を変えた。ジーザ曹長達も後に続いた。だが、近づくにつれ連邦軍の攻撃が強まっていった。
『隊長、これじゃなかなか前に進めません。』
ジーザ曹長の言う通りだった。
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