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カガリ伍長が鼻を弾きながら言った。
《バカ言え。俺たちだろう》
ジーザ曹長が笑った。
《そうだ。俺たちは無敵のアーバン小隊だ》
アーバン中尉が更にそう言った。アーバン小隊はジャングルを進みながら木馬が消えた地点を探した。しばらく進むとヒビキ軍曹が言った。
『隊長この辺りだと思われます。』
《そうか。全員この辺りを探せ。どこかに入口があるはずだ》
アーバン小隊は辺りをくまなく調べ始めた。その最中でも連邦軍の攻撃は止むことは無かった。その時だった。カガリ伍長が何かに気づき連絡をして来た。
《隊長。こっちに人が入れそうな入口があります》
《分かった。そちらに行く。待っていろ》
隊長機は反転するとカガリ伍長のドムがある場所に向かった。
《隊長。ここは私が1人で行きます。隊長達は待っていて下さい》
《ちょっと待て…》
そう言うと同時にカガリ伍長との連絡が途絶えてしまった。
『カガリの野郎勝手な事しやがって…。』
ジーザ曹長は横のモニターを叩いた。その頃カガリ伍長は入口に入り中を調べていた。薄明かりの中、奥へと入って行く。そこには小窓のような空気口があり、カガリ伍長は飛び上がり中を覗いた。
『あっあれは…。』
まさにそれが木馬こと連邦軍の新鋭艦ホワイトベースだった。カガリ伍長は一度降りると更に奥を調べた。しばらく歩くとそこに中へ入れそうなハッチがあった。カガリ伍長は辺りを警戒しながら近づいて行った。
『スイッチがどこかにあるはずだが…。』
カガリ伍長はハッチを調べた。
『これか。』
ドウィーン
スイッチらしきものを押すとハッチがスーッと開いた。中を覗きゆっくりと入って行った。
『おい。』
突然、後ろから肩を掴まれた。
『うわっ?』
慌てて後ろを振り向くとそこにはジーザ曹長が立っていた。
『うわっじゃないよ。カガリ勝手な行動は軍法会議ものだぞ。』
『すみません。しかし全員が降りたらその方が危険と思って…。』
『まあ、お前が言いたい事は分かる。お前がしなくても俺がやっていた。』
『ですよね。』
カガリ伍長は目を輝かせた。
『調子に乗るなよ。』
ゴツン
『あいたたた…。すみません。』
カガリ伍長は頭を押さえ座り込んだ。
『とりあえず調べるぞ。』
『はい。こっちです。』
カガリ伍長は、頭をさすりながら立ち上がり中に案内した。
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