亜熱帯の戦い

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『あれは、剣道と言うやつだろう。あまりの素早さに驚いたよ。』 『あっさっきのですね。そうです。日本の武術で剣道と言います。祖父が古武術の師範代でしたから、小さな頃から鍛えられました。』 『古武術…。それって何だ?』 『それは日本で古くからある武術で、いわゆる剣道や空手など日本の武術の基本になった武術です。』 ジーザ曹長はキョトンとしている。しばらく考えてから頷いた。やっと分かったようだった。 『結局、お前はMSから降りたら強いと言う事だな。』 『MSに乗ったら弱いみたいじゃないですか。』 『弱いじゃん。』 ジーザ曹長は頭の後ろに手をくんでニヤニヤしている。 『そりゃジーザさんみたいに射撃は上手くないですけど、接近戦なら負けませんよ。』 カガリ伍長は睨みつけるように言った。 『おお、言うね。なら今からやるか?』 『良いですよ。手加減しませんからね。』 2人は顔をくっつけてにらみ合った。慌てて止めに入ったのが、ヒビキ軍曹だった。 『2人とも喧嘩は止めて下さい。今は休憩をするのが先決です。』 2人はジロッと睨んだ。 『ほらっ隊長も睨んでいますよ。』 ヒビキ軍曹の見る方に腕を組んで睨んでいるアーバン中慰が立っていた。2人は苦笑いをしながらそっぽを向いた。辺りでは激しい戦闘の爆音が響いていた。 『そう言えば!?さっきウルティマが2つになっていたよな。』 ジーザ曹長が思い出したように言った。そして近くにある機体を見た。一機は戦車のようになっていて、大きな砲頭があった。もう一機はMSでショルダーが両方に有りシールドを持っていた。ちょうどザクとグフの間のようなフォルムだった。 『これが少慰が言っていた秘密なんですね。』 カガリ伍長は納得したのか頷いている。そこにナーキリ伍長がやって来た。 『それだけじゃないみたいですね。』 『えっまだ、何か秘密があんの?』 食い付いたのジーザ曹長だった。 『このタンクタイプは現在の我が軍のMSと合体と言うか…言うならばジーザ曹長のMSもウルティマαになれるって事です。』 『ウォォーーー!凄いよ。少慰は何てもん作ったんだ。これを量産したらジオンの勝利間違いなしじゃん。』 ジーザ曹長は興奮していた。そこにアーバン隊長が近づいて来た。 『残念だが、それは無い。』 『隊長どうしてですか?こんな凄い物使わないでどうするんですか。』
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