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『おらっカガリ遅れるな。』
『分かってますよ。』
ガシンガシン…
連邦のMSはメインカメラが壊れたのかまだ、こちらには気付いていないようだった。
『ジーザ曹長。今だ撃て。』
『了解。』
ズゴーン
ジーザ曹長の撃った弾は連邦のMSに向かって行った。そしてコックピットの部分に直撃した。
ズガーーーン
爆発と共に黒煙が上がった。
『今の内だ。2人共行くぞ。』
『了解。』
彼らは5㎞離れた基地に向かった。
ガシンガシン…
『しかし、今日は誰かさんのせいで疲れた。なぁ~伍長?』
ジーザ曹長は自動操縦にしているのか計器に脚を乗せて頭の後ろに腕を組んでいる。
『ジーザ曹長それぐらいにしとけ。もう少しで基地だ。そこでゆっくり休んだら良い。ところでカガリ伍長。』
隊長は左側に映るカガリ伍長に語りかけた。
『はい。』
『ジーザ曹長の言った事はあまり気にするな。奴も悪気はない。ただ、この隊を守る事に一生懸命なんだ。お前を死なせたくないだけだ。』
隊長は計器に挟んでいた写真を見つめた。そこには何人かの男達が肩を組んで笑っていた。
『隊長、前方に基地が見えます。これでやっとシャワーを浴びれるよ。なぁ新入りさん。』
『はいっ。』
『あれ?。いつの間に元気になった?』
『ずっと前から元気ですよ。』
隊長はそれを聞きながら微笑んでいた。そしてしばらくして基地にたどり着いた。
『整備の方頼む。奴のは特に頼む。』
『派手にやられたようですね。わかりました。』
整備兵が笑いながら敬礼した。その目線の先にはカガリ伍長のザクが立っていた。隊長は中央の建物に向かって行った。
『アーバン中尉入ります。』
目の前の扉が開いた。そこには、この基地の司令官であるボークル大佐が椅子に座っていた。
『N作戦より只今無事帰還しました。』
『おうアーバン中尉ご苦労だったな。堅苦しい挨拶は抜きにして、座りたまえ。』
『はっ!』
アーバン中尉は敬礼をすると椅子に腰掛けた。
『どうだ1杯?』
ボークル大佐はブランデーの瓶を見せた。
『私は結構であります。』
『どうした堅苦しいな?昔なら黙って飲んでたじゃないか。なあ旧友よ。』
『それは昔の話で…。』
ボークル大佐は持っていたグラスを飲み干した。
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