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『まあ良い。ところで君を呼んだのは特別な任務について貰う為だ。』
『特別な任務ですか?』
近くにあるリモコンを取るとスイッチを入れた。壁にあるスクリーンにどこかの風景が映し出された。ボークル大佐は立ち上がりスクリーンの前に立った。
『君への指令はこれだ。』
『これは連邦の基地ですか?』
『そうここに向かって貰う。』
ボークル大佐はそう言ってリモコンのスイッチを再び押した。基地にあるコンテナらしき物が映し出されていた。
『これは偵察機からの画像だ。ここを見て貰いたい。』
ボークル大佐がアップさせた所には扉の開いたコンテナ映っていた。
『それは連邦のMS…。』
連邦のMSの頭の部分が見えていた。
『そのようだ。量産タイプの新型のようだ。陸戦型に間違いない。君の隊にとっては厄介者だな。』
『陸戦型ですか…。』
『君たちにはこれを詳しく調べて貰いたい。そして実戦のデータも収集して欲しい。』
ボークル大佐は険しい顔をした。
『私たちに囮になれと…。』
『君らならやれると思ってな。』
『しかし、私の隊には新人が…。』
『そう思って君の隊には偵察に優れた者を付ける。』
『失礼します。』
すると2人の男が入って来た。
『彼らが今日から君の部下だ。』
『ヒビキ軍曹であります。』
アジア系の顔をした細身の男だ。
『ナーキリ伍長であります。』
シルバーヘアーの小柄でメガネを掛けていた。
『まあ、そう言う事で頼む。』
『はっ。』
アーバン中尉は立ち上がり敬礼をした。ボークル大佐も立ち上がり敬礼を返した。
『中尉は何を話しているのでしょうね?』
カガリ伍長は心配そうに言っている。
『そりゃお前の情けない行動を指摘されているのよ。』
ジーザ曹長がニヤニヤしながらテーブルに乗せた足をコツコツと鳴らしている。そこにアーバン中尉が入って来た。後ろには見られない男が2人立っていた。そう先ほどのヒビキ軍曹とナーキリ伍長だった。
『紹介する。ヒビキ軍曹とナーキリ伍長だ。今度から共に戦ってくれる仲間だ。よろしく頼むな。』
『こんなもやしみたいなのとメガネが役にたつの?』
『ジーザ曹長口が過ぎるぞ。彼らは偵察に長けた者達だ。大いに我らの助けになるはずだ。』
『偵察?』
ジーザ曹長はそう言った。
『この部隊の次の任務だ。』
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