第1章 使命

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なぜか私は、記憶をどこかに落としてしまった。 天使の頃の記憶がない。 相楽に聞いた話だが、私はひどい怪我を負い、息絶え絶えの状態で、倒れていたところを他の堕天使に発見され、保護されたらしい。 天使の命とされる翼。 片方がもぎ取られていた。 “片翼の堕天使” 飛ぶことはもうできない。 一体誰に襲われたのか‥ 記憶がない私には定かではない。 目が覚めた時。 枕元には、真っ黒な兎。 彼が相楽である。 相楽から、私は堕天使であることを聞かされた。 堕天使の使命も‥ 相楽から 零華という名前を授かった。 私の記憶はここから始まっている。
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