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その鏡に映るのは、間違いなく右目に刻印を持つ己の姿。
二度と開かないだろう右目に、ジンはそっと鏡に手を伸ばし触れてみる。
「―――――」
そのまま物思いに耽っていると、突然背後から
ドカッ
強烈な飛び蹴りをくらった。
「~~~~っ!!!」
あまりの痛みに膝をついて堪えていると、アリスの声が玄関に響いた。
「ジン!いつまで僕を待たせるのさ!!」
腕を組み、仁王立ちしている所を見ると相当怒らせてしまったようだ。
「いたた…アリス悪かったよ。じゃあ行こうか」
腰を擦りながら立ち上がり、片手でアリスの頭をポンポンと軽く叩く。
「――フルーツパフェとケーキを奢ってくれたら、許してあげる」
「…仕方無い、か」
アリスの提案にジンは財布の中身を考えながら妥協するしかなかった。
-END?-
†NEXT//Distiny.Ⅱ†
...
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