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銃弾×出会い
二人がよく行く店は、家を出て七分ほど歩いた場所にある《雷勾店》という所。
この店の奥にある席に、二人は向かい合って座る。
「ジン。いつものでいいんだよね?」
「ああ」
慣れた様子で店員を呼んだアリスは、自分と相手の分のオーダーを告げた。
「えーと‥フルーツパフェと苺ケーキと‥あとそれから、ミルクコーヒーとクルミパン二つお願いします」
「かしこまりました。では暫くお待ち下さい」
去って行く店員を見送った後。
アリスは新聞を読んでいるジンを何気無く盗み見る。
「………ねぇ、ジン」
「なんだ?」
声をかけても新聞から目を離さない彼に、多少の苛々が募った。
しかし伝えなければならない事があるため、今は沈めるしかない。
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