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大抵の事が正夢になってしまうというアリスの能力。
これによって今日見た夢は、これから起きる事件と出会いを現していた。
それはジンの人生に関わる重大な事だったので、アリスはそれを伝えようと口を開いた。
のだが…
ガッシャーーン
「キャーー!!誰か、誰か私の子供を助けてっ!」
店の入口付近で女性の甲高い声が店内に響き渡る。
それに伴って泣き喚く赤ちゃんの声と、げびた笑い声が聞こえてきた。
「ギャハハ!女っ、このうまそうなガキを貰っていくゼ!!」
「いや、やめてぇ!!」
泣き叫ぶ女の傍には、黒い翼を羽ばたかせて宙に浮かぶ男が一人。
それを見てジンとアリスは瞬時に“悪魔”だと気付いた。
「返して!私の子供を返してー!!」
「嫌なこった。じゃあな」
ガウンッ
悪魔が店を出ようとした刹那。
アリスとジンがそれぞれ構えるよりも早く、店内中に一発の銃声が響き渡る。
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